「いつも薬局が違う」「薬剤師に毎回一から説明しなければならない」——複数の病気を抱えていたり、薬の種類が多くなると、そんな不便を感じることがあります。

「かかりつけ薬剤師」という仕組みを使うと、特定の薬剤師に継続して薬の管理を任せることができます。このページでは制度の概要、2026年度の大きな変更点、そして実際の探し方をまとめました。

かかりつけ薬剤師とは

かかりつけ薬剤師とは、患者さんが自ら選んだ特定の薬剤師のことです。複数の医療機関からもらった薬をまとめて管理し、重複や飲み合わせを確認したり、副作用のフォローアップをしたりするのが主な役割です。

利用するには、薬局窓口で「かかりつけ薬剤師をお願いしたい」と申し出て、同意書にサインするだけです。書面で同意した薬剤師が担当薬剤師となり、以降は継続して関わってもらえます。

【重要】2026年度(令和8年度)の大きな変更点

📋 制度が大きく変わりました
2026年6月の診療報酬改定で「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括管理料」は廃止されました。代わりに、実際の相談・フォローアップ実績を重視した評価体系へ移行しています。具体的には、服薬管理指導料の「かかりつけ薬剤師が行った場合」(45点/59点)に統合され、あわせてかかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点)とかかりつけ薬剤師訪問加算(230点)が新設されました。

「廃止されたなら制度がなくなった?」ということではありません。かかりつけ薬剤師という仕組み自体は継続しており、薬剤師への継続的な相談・管理の依頼は引き続き可能です。
変更前(〜2026年5月)変更後(2026年6月〜)
かかりつけ薬剤師指導料(76点)が算定料金区分としての「かかりつけ薬剤師指導料」は廃止。服薬管理指導料の「かかりつけ薬剤師が行った場合」(45点/59点)に統合
届出薬局・担当薬剤師の要件(勤続1年・24時間対応など)薬剤師の実績・フォローアップの質を評価する体系に移行
同意書なしには担当薬剤師制が機能しない仕組み引き続き同意書ベースで担当薬剤師に継続相談が可能

※ 制度の詳細な要件や算定内容は告示・通知をご確認ください。

かかりつけ薬剤師を持つメリット

継続して同じ薬剤師に関わってもらうことで、次のようなメリットが生まれます。

  • 複数の病院の薬をまとめて管理してもらえる…内科・整形外科・皮膚科など複数の医療機関に通っている場合でも、一人の薬剤師が全体を把握し、重複や飲み合わせを確認できます。
  • 副作用・体調変化をいち早くキャッチしてもらえる…継続的なやりとりがあるため、薬を変えたときの体調変化に気づきやすくなります。
  • 夜間・休日でも相談できる体制がある…担当薬剤師は24時間連絡可能な体制(または連絡先の提供)を取ることが要件の一つになっています。
  • お薬手帳・電子処方箋との連携がスムーズ…同じ薬局・同じ薬剤師に継続してかかることで、服薬履歴の一元管理が進みます。

向いているのはどんな人?

次のいずれかに当てはまる方に特におすすめです。

  • 複数の医療機関から薬をもらっている(薬の種類が4種類以上)
  • 慢性疾患があり、長期にわたって同じ薬を使い続けている
  • 高齢で、自分で薬を管理するのが難しくなってきた
  • 副作用が心配な薬(血液をさらさらにする薬・免疫抑制剤など)を使っている
  • 服薬の状況を家族と共有しながら管理したい

かかりつけ薬剤師がいる薬局の探し方

制度改定後は「かかりつけ薬剤師指導料の届出」という明確な目印がなくなりましたが、次の方法で薬局を探すことができます。

方法1: 医療情報ネット(ナビイ)を使う

厚生労働省の「医療情報ネット」では、薬局の機能情報を都道府県単位で検索できます。「かかりつけ薬剤師への対応」などの条件で絞り込むことができます。

方法2: 地方厚生局の届出名簿を確認する

地方厚生局のウェブサイトでは、薬局が届け出ている加算・体制の一覧を確認できます。「服薬管理指導料の注4」「調剤後薬剤管理指導加算」などの届出がある薬局は、継続的なフォローアップに力を入れている目安になります。

方法3: 直接薬局に問い合わせる

電話で「担当の薬剤師を決めて継続的に薬を管理してもらうことはできますか?」と確認するのが最も確実です。薬局によって対応できる内容が異なるため、事前確認をおすすめします。

薬局への問い合わせ文例

  1. 「担当の薬剤師を決めて、継続して薬の管理をお願いすることはできますか?」
  2. 「複数の病院にかかっていますが、まとめて薬を管理してもらえますか?」
  3. 「夜間や休日に薬のことで相談したい場合、連絡はできますか?」
  4. 「お薬手帳(または電子版)を使って、他の病院の薬も含めて確認してもらえますか?」

他の困りごとから探す方は困りごと別ナビTOPへ。薬の種類が多くて飲み忘れが心配な方は「薬が多くて飲み忘れる・飲み間違えるとき」もご覧ください。

ご利用にあたって(免責事項)

このページは、患者と、患者の家族の立場で、地方厚生局が公開しているデータを調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。だから効果や安全性は扱わず、公開されている数字だけを扱っています。制度や点数は改定されることがあります。最新の情報は厚生労働省などの公式資料でご確認のうえ、個別のご相談はかかりつけ医・薬剤師にお願いします。

  • 本ページで紹介する届出・加算は制度上の分類であり、薬局の優劣を示すものではありません。
  • 本ページは、厚生労働省・地方厚生局等の公的機関の情報をもとにした一般向けの参考情報であり、医療アドバイスではありません。個別の判断は医師・薬剤師にご相談ください。
  • 届出の有無は、実際にその対応を受けられることを保証するものではありません。掲載情報は電話などで直接確認する候補を絞り込むためのものとしてご利用ください。
  • 制度・点数は改定により変わります。最新情報は地方厚生局・厚生労働省のサイトでご確認ください。
  • 特定の薬局を推薦・誘引するものではありません。

本記事は、厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」(令和8年3月5日版)をもとに作成しています。最新の届出状況は各地方厚生局のサイトでご確認ください。
最終更新日: 2026年6月6日

じゃあ、うちの近くの薬局はどうなのか。同じ薬なのに、薬局で支払う額が違うのはなぜ?で、この差の名前と仕組みを確かめたうえで、お住まいの都道府県から見られます。