大規模災害や感染症流行のとき、薬の在庫が不足したり、かかりつけ薬局が被災して薬をもらえなくなることがあります。慢性疾患の薬(血圧・糖尿病・てんかんなど)は、数日途切れるだけで健康に影響が出ることもあります。
このページでは、災害・感染症時の薬の供給体制と、日頃からできる備えをまとめました。
2026年度の制度変更:地域支援・医薬品供給対応体制加算
2026年6月の診療報酬改定で、「地域支援体制加算」が「地域支援・医薬品供給対応体制加算」に改称・統合されました。
この加算の届出薬局には、医薬品の供給が不安定になった際の対応(代替薬の案内、薬局間での分譲・融通など)が要件として盛り込まれています。平時だけでなく、有事の医薬品供給体制を整えた薬局という位置づけです。
| 加算区分(概要) | 主な追加要件 |
|---|---|
| 地域支援・医薬品供給対応体制加算1 | 後発医薬品(ジェネリック)の使用割合85%以上など、医薬品の計画的な調達・供給体制 |
| 地域支援・医薬品供給対応体制加算2 | 加算1の要件に加え、休日・夜間対応・在宅医療・麻薬対応など複合的な体制整備 |
※ 詳細な要件・点数は告示・通知をご確認ください。
災害時に薬が手に入らなくなったら
まず:お薬手帳を持ち出す
避難時の持ち出し品の中に、お薬手帳(または薬の一覧メモ)を必ず入れておきましょう。お薬手帳があれば、被災地外の薬局や避難所の医師・薬剤師に薬の内容を伝えることができます。
次に:避難所・被災地の薬局・DMAT薬剤師に相談する
大規模災害時には、日本薬剤師会などを通じて薬剤師が支援に入ります。避難所に設置された救護所や医療チーム(DMAT・DMATの薬剤師)に相談すると、必要な薬の調達や処方箋なしでの投薬(緊急時は特例あり)の支援を受けられる場合があります。
薬局間の「分譲」:在庫を融通し合う仕組み
感染症流行や供給不安で特定の医薬品が不足した場合、薬局同士が在庫を分け合う「分譲(ぶんじょう)」という仕組みがあります。供給不安が発生した際、地域の薬局に問い合わせると在庫の融通を受けられることがあります。
日頃からの備え:3つのポイント
- お薬手帳を常に最新の状態に保つ…紙・電子どちらでも、すべての薬を記録しておく。電子版ならスマートフォンに保存でき、紛失リスクが低い。
- 数日分の予備薬を確保しておく…処方が残っている段階で早めに薬局へ行く習慣をつけると、少し余裕が生まれます。ただし過剰な備蓄は分譲制度に悪影響を与えるため、主治医・薬剤師に相談のうえで適切な量に。
- かかりつけ薬局を1か所に絞る…1か所の薬局が全体の薬歴を把握していると、災害時に薬局側から情報を提供してもらいやすくなります。
薬局への問い合わせ文例
- 「地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出はありますか?」
- 「〇〇という薬が不足していると聞きました。代替品や、在庫のある薬局をご存知ですか?」
- 「災害のときに薬が手に入らない場合の相談窓口はありますか?」
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このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省が公開しているデータを調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。だから効果や安全性は扱わず、公開されている数字だけを扱っています。制度や点数は改定されることがあります。最新の情報は厚生労働省などの公式資料でご確認のうえ、個別のご相談はかかりつけ医・薬剤師にお願いします。
本記事は、厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」(令和8年3月5日版)をもとに作成しています。最新の届出状況は各地方厚生局のサイトでご確認ください。
最終更新日: 2026年6月6日