会社を辞めたあとも同じ協会けんぽに入り続ける仕組み(任意継続)は、退職日の翌日から20日以内に申請し、入れるのは最長2年です(協会けんぽ・2026年10月17日確認)。市区町村の国民健康保険(国保)に入るなら、原則退職後14日以内の手続きです(目黒区・同日確認)。
任意継続に入れるのは、退職日までに協会けんぽなどの被保険者期間が続けて2か月以上ある人。20日目が土日・祝日なら翌営業日で、郵送は20日以内に必着です。どちらを選ぶかは、保険料・家族の扱い・休んでいる間のお金の3点で比べます。
退職日の翌日から数えて、14日目と20日目をカレンダーに書き込みます。あわせて、退職日に出勤の予定が入っていないかも見ます。
『退職後も傷病手当金を続けて受けるには何が要りますか。任意継続の申請とは別に出す書類も教えてください。』
退職前に、加入している健康保険の窓口(保険証に発行元として書いてあるところ)へ電話か窓口で。
国保と任意継続を、5つの項目で並べる
| 項目 | 国保 | 任意継続(協会けんぽ) |
|---|---|---|
| 入れる条件 | お住まいの市区町村に届け出る | 退職日までに被保険者期間が続けて2か月以上 |
| 手続きの期限 | 原則、退職後14日以内 | 退職日の翌日から20日以内(郵送は必着) |
| 保険料の決まり方 | 世帯の人数や前年の所得などで決まり、市区町村ごとに違う | 退職時の標準報酬月額(上限32万円)に、都道府県別の料率をかける。原則2年間は変わらない |
| 家族の保険料 | 加入する人ごとに計算される | 被扶養者の分の保険料はかからない(家族が扶養の条件を満たすことが前提) |
| 入っていられる期間 | 加入の資格がある間 | 最長2年。就職して別の健康保険に入ったとき、納付期限までに保険料を払わなかったときなどに終わる |
協会けんぽ「任意継続」ページ・同支部のリーフレット・目黒区の案内(いずれも2026年10月17日確認)。国保の保険料は市区町村の窓口で試算してもらえます。
任意継続の保険料は、月いくらが上限になるか
任意継続の保険料は、退職前に天引きされていた額の2倍が目安で、事業主が負担していた分も自分で払うためです。協会けんぽのページでは、退職時の標準報酬月額が32万円を超えるときは32万円で計算するとされています。次の表は、その32万円に令和8年度の料率(健康保険料率に、子ども・子育て支援金率0.23%を加えたもの)をかけた計算例です。40〜64歳は介護保険料率1.62%が加わります。
| 都道府県 | 健康保険料率(令和8年度) | 上限の月額(介護なし) | 上限の月額(介護あり) |
|---|---|---|---|
| 新潟県 | 9.21% | 約30,208円 | 約35,392円 |
| 沖縄県 | 9.44% | 約30,944円 | 約36,128円 |
| 東京都 | 9.85% | 約32,256円 | 約37,440円 |
| 大阪府 | 10.13% | 約33,152円 | 約38,336円 |
| 北海道 | 10.28% | 約33,632円 | 約38,816円 |
| 佐賀県 | 10.55% | 約34,496円 | 約39,680円 |
料率は協会けんぽ「令和8年度の都道府県毎の保険料率」(2026年10月17日確認)。月額は、その料率を32万円にかけてこのページ作成者が計算した目安で、協会けんぽが示した金額ではありません。実際の額は、加入していた支部の保険料額表と窓口でご確認ください。任意継続の料率は4月分から変わります。
休んでいる間のお金は、退職日までの5つで決まる
病気で休み、傷病手当金(病気やけがで働けず給料が出ないとき、健康保険から出るお金)を受けている人は、退職後も続けて受けられることがあります。協会けんぽ支部の案内では、次の5つがすべて必要です。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 1. 加入期間 | 退職日までに被保険者期間が続けて1年以上(任意継続・国保・扶養だった期間は数えない) |
| 2. 休んだ日数 | 退職日の前日までに、連続して3日以上休んでいる(初回の場合) |
| 3. 退職日 | 退職日に出勤していない。公休や有給休暇は出勤扱いにならない |
| 4. 失業給付 | 失業給付(雇用保険)を受けていない |
| 5. 退職後の状態 | 退職後も、同じ病気やけがで働けない状態が続いている |
協会けんぽ山梨支部の案内(2026年10月17日確認)。支給の期間や申請書の出し先は、この案内に載っていないため、加入していた支部に聞いてください。
任意継続に入る・入らないは、この5つとは別の話です。任意継続になったあとに起きた病気やけがについては、傷病手当金は出ません。在職中から続けて受けている場合に限り、資格を失ったあとの傷病手当金として引き続き申請できる、と協会けんぽのページにあります。
どちらにするか迷ったときの見方
保険料は、前年の所得が低い人は国保のほうが安くなることがあり、扶養に入れる家族が多い人は任意継続のほうが安くなることがあります。どちらが安いかは人によって逆になるため、国保は市区町村の窓口で、任意継続は加入していた支部で、金額を聞いてから決めます。倒産や解雇などの理由で離職した場合は、協会けんぽ・国保のどちらにも保険料の軽減の仕組みがあります。
関連ページ
この話をnoteで読む退職しても同じ保険を続けられると聞いたのに、休んだときの扱いまで同じだと思っていませんか? 第83問このページの出どころ
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「任意継続」(加入2か月以上・20日以内・最長2年・標準報酬月額32万円・傷病手当金の扱い)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/voluntary_continuation/index.html(2026年10月17日確認) - 協会けんぽ岐阜支部「国保と任意継続の比較」リーフレット
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/gifu/assets/ninnkeileaflet.pdf(2026年10月17日確認) - 協会けんぽ「令和8年度の都道府県毎の保険料率」(健康保険料率・介護1.62%・子ども・子育て支援金0.23%)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/about/business/insurance_rate/rate_prefectures/r08/index.html(2026年10月17日確認) - 協会けんぽ山梨支部「退職後の傷病手当金(継続給付)」案内
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/yamanashi/assets/6732cb9a-9eb6-43ed-a3ce-005d9d77f6db.pdf(2026年10月17日確認) - 東京都目黒区「勤務先を退職した場合、健康保険の手続きはどうしたらいいでしょうか」(国保は原則退職後14日以内)
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kokuho/kusei/faq/shikakufuka-1.html(2026年10月17日確認)
このページの作成日:2026年10月17日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。
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