加入している健康保険(保険証に発行元として書いてあるところ)が出す医療費のお知らせは、6つの項目がそろっていれば、添付して医療費控除の明細書の記載を簡略にできます(国税庁 タックスアンサー No.1120、令和8年4月1日現在法令等、2026年10月16日確認)。

お知らせを添付した分の領収書は、確定申告期限等から5年を経過する日までの間に提示や提出を求められる対象から外れます。簡略になるのは明細書の書き方で、申告の手続きそのものは残ります。

今日できること(1分)

今年届いた医療費のお知らせを1通出して、いちばん新しい月が何月分かを見る。

窓口でそのまま言える一言

『この医療費のお知らせは、医療費控除の明細書の代わりに添付できますか。』

税務署の窓口か電話で、お知らせを手元に置いて1回だけ聞けば足ります。

医療費のお知らせで、必要な6つの項目

この書類を、税の手引きでは医療費通知(医療保険者が発行する、医療費の額などを知らせる書類)といいます。次の6つがすべて載っているものが対象です。インターネットで受け取った医療費通知の情報も、医療保険者の電子署名と電子証明書が付いていれば使えます。

番号通知に載っている必要がある項目例外
1被保険者等の氏名
2療養を受けた年月
3療養を受けた者後期高齢者医療広域連合が発行した書類は、この項目が不要
4療養を受けた病院、診療所、薬局等の名称
5被保険者等が支払った医療費の額
6保険者等の名称(加入している健康保険の名前)

国税庁 No.1120の(注2)の内容です(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月16日確認)。

お知らせに載らない出費は、自分で明細書に書く

お知らせの6項目には、薬局の名称と支払った額は入っていますが、市販薬を買った店や、通院の交通費にあたる項目はありません。そのため、これらは通知にそのまま載るとは限らず、領収書やメモをもとに自分で明細書へ書くことになります。医療費控除の対象になるかどうかは、国税庁 No.1122に次のように書かれています。

支払いの種類医療費控除の対象かお知らせの6項目から見ると
薬局で調剤された薬対象(治療または療養に必要な医薬品の購入の対価)薬局の名称と支払った額の項目がある
風邪薬など、治療のための市販薬対象(風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費)買った店や市販薬の項目がない
ビタミン剤など、予防・健康増進の薬対象外(対象外)
電車・バスでの通院の交通費対象(診療等を受けるための通院費)交通費の項目がない
自家用車のガソリン代・駐車料金対象外(対象外)
タクシー代公共交通機関が使えない場合を除き対象外(原則対象外)

国税庁 タックスアンサー No.1122(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月16日確認)。

市販薬があるときは、2つのことが重なる

1つめは、治療のために買った市販薬は、ふつうの医療費控除にも入ることです(上の表のとおり)。2つめは、市販薬の一部を対象にした特例のセルフメディケーション税制(特定一般用医薬品等購入費の控除)は、通常の医療費控除との選択適用で、同じ年はどちらか一方しか受けられないことです。国税庁 No.1129には、特例を受ける場合は通常の医療費控除を併せて受けられず、いずれかを選んだあとは更正の請求や修正申告で変更できないと書かれています。

比べる点通常の医療費控除セルフメディケーション税制
同じ年に受けられるかどちらか一方どちらか一方
対象になる市販薬治療のために買った市販薬(風邪をひいた場合の風邪薬など)特定一般用医薬品等購入費の対象になる市販薬
控除額の考え方このページでは扱いません購入費の合計額から12,000円を引いた額(上限88,000円)

国税庁 No.1129・No.1122(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月16日確認)。どちらが当てはまるかは、このページでは判断しません。

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このページの出どころ

  • 国税庁 タックスアンサー No.1120「医療費を支払ったとき(医療費控除)」
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm(2026年10月16日確認。医療費通知を添付すると明細書の記載を簡略にできる、必要な6項目(注2)、領収書は確定申告期限等から5年を経過する日までの間提示または提出を求める場合がある)
  • 国税庁 タックスアンサー No.1122「医療費控除の対象となる医療費」
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122.htm(2026年10月16日確認。調剤された薬・治療のための市販薬・電車バスの通院費は対象、ビタミン剤・ガソリン代・駐車料金は対象外、タクシーは原則対象外)
  • 国税庁 タックスアンサー No.1129「セルフメディケーション税制」
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1129.htm(2026年10月16日確認。通常の医療費控除との選択適用、購入費の合計から12,000円を引く算式と上限88,000円)

このページの作成日:2026年10月16日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)

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このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。