心身の障害を軽くするための医療の自己負担を軽くする国の制度(自立支援医療)では、窓口の負担は原則1割です。そのうえで所得区分ごとに月の上限があり、生活保護は0円、低所得1は2,500円、低所得2は5,000円です(厚生労働省「自立支援医療における利用者負担の基本的な枠組み」、2026年10月11日確認)。
種類は、精神通院・更生・育成の3つです。「重度かつ継続」に当たる人の上限は、中間所得1が5,000円、中間所得2が10,000円、一定所得以上が20,000円です。この3つの額は令和9年3月31日までの経過的な特例です。手帳をもらう制度でも、介護サービスの制度でもなく、医療費の負担にかかる制度です。
いま続けている通院の治療名を、紙に1つ書き出す。
『いま続けている通院が自立支援医療の対象になるか、どこで聞けばよいですか。』
病院の相談窓口、または市区町村の障害福祉の担当課に、電話か窓口で伝えます。
3つの種類と、対象になる人
| 種類 | 対象 | 実施するところ |
|---|---|---|
| 精神通院医療 | 統合失調症、精神作用物質による急性中毒、その他の精神疾患(てんかんを含む)があり、通院による精神医療を続ける必要がある人。症状がほぼ消えていても、再発予防の通院が必要なら対象 | 都道府県・指定都市 |
| 更生医療 | 身体障害者手帳の交付を受けた18歳以上の人で、障害を除去・軽減する手術などの治療で確実な効果が期待できる人 | 市町村 |
| 育成医療 | 18歳未満で身体に障害のある子ども(治療しないと将来障害が残ると認められる病気を含む)で、手術などの治療で確実な効果が期待できる子 | 市町村 |
厚生労働省「自立支援医療制度の概要」と、精神通院医療・更生医療・育成医療の各ページから作成。2026年10月11日確認。
月の上限額(所得区分別)
| 所得区分 | 市町村民税の目安 | 重度かつ継続の上限 | 育成医療の上限 |
|---|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護世帯 | 0円 | 0円 |
| 低所得1 | 非課税(収入が最も低い層) | 2,500円 | 2,500円 |
| 低所得2 | 非課税(低所得1以外) | 5,000円 | 5,000円 |
| 中間所得1 | 所得割が3.3万円未満 | 5,000円 | 5,000円 |
| 中間所得2 | 所得割が3.3万円以上23.5万円未満 | 10,000円 | 10,000円 |
| 一定所得以上 | 所得割が23.5万円以上 | 20,000円 | 対象外 |
厚生労働省「自立支援医療における利用者負担の基本的な枠組み」と「自立支援医療制度の概要」から作成。2026年10月11日確認。中間所得の2区分と、重度かつ継続の一定所得以上は、令和9年3月31日までの経過的特例です。
重度かつ継続とは、それ以外の人の上限は
重度かつ継続に当たるのは、更生・育成では腎臓・小腸・免疫・心臓(心臓移植後の抗免疫療法に限る)・肝臓(肝臓移植後の抗免疫療法に限る)の機能障害です。精神通院では、統合失調症、うつ病などの気分障害、てんかん、認知症などの脳機能障害、薬物関連障害(依存症など)です。疾病にかかわらず、医療保険の多数回該当(高額療養費が続けて出ている)の人も含まれます。
これに当たらない人の上限は、同じ資料の図で「総医療費の1割」か「高額療養費の自己負担限度額」のどちらかと示されています。一定所得以上で重度かつ継続に当たらない人は、更生・育成では対象外です。精神通院医療の扱いは窓口で聞いてください。病名だけでは決まらないため、当てはまるかどうかは、窓口で治療の内容を伝えて聞く形になります。
関連ページ
この話をnoteで読む自立支援医療って、何のための制度ですか? 第34問このページの出どころ
- 厚生労働省「自立支援医療制度の概要」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/jiritsu/gaiyo.html(2026年10月11日確認) - 厚生労働省「自立支援医療における利用者負担の基本的な枠組み」
https://www.mhlw.go.jp/content/001718390.pdf(2026年10月11日確認) - 厚生労働省「自立支援医療制度(精神通院医療)」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsu/seishin.html(2026年10月11日確認) - 厚生労働省「自立支援医療制度(更生医療)」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsu/kousei.html(2026年10月11日確認) - 厚生労働省「自立支援医療制度(育成医療)」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsu/ikusei.html(2026年10月11日確認)
このページの作成日:2026年10月11日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。
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