国が推奨する5つのがん検診(胃・大腸・肺・乳・子宮頸)で「要精密検査」となったあとの精密検査は、保険診療です。マイナ保険証または資格確認書を持って受けます(国立がん研究センター がん情報サービス、2026年4月1日更新・2026年10月15日確認)。
一方、検診や健診そのもの、人間ドックには、健康保険は使えません(協会けんぽ、2026年10月15日確認)。自己負担は保険の負担割合によって変わり、自治体によっては精密検査費用の助成もあるため、受ける前に検診を実施した窓口か受診先に聞くのが確実です。
結果の紙を1枚出して、「要精密検査」と書かれた検査名と、検診を実施したところの電話番号をスマホで撮る。予約の電話のとき、そのまま読み上げられます。
『検診で要精密検査と言われました。結果の紙を持ってきました。こちらで受けられますか。紹介状は要りますか。』
予約の電話か、受診先の受付で。医療機関ごとに紹介状の要否や、できる検査が違います。
保険診療になる場合と、ならない場合の分かれ目
| 場面 | 保険 | 支払いのしくみ |
|---|---|---|
| 検診・健診・人間ドックを受ける(症状がなく、病気を見つけるために受ける場合) | 使えない | 保険診療は、医師が診療の必要を認める病気やけがに対するもの。健康診断を療養の給付として行ってはならないとされている(厚生労働省資料)。自治体や保険者の補助は別 |
| 検診で「要精密検査」と判定されたあとの精密検査 | 使える(保険診療) | 加入している健康保険の自己負担割合で払う。協会けんぽの説明では、70歳未満の被保険者は3割、70歳以上は2割(現役並み所得者は3割)。75歳以上は加入している後期高齢者医療の窓口に確かめる |
| 精密検査の代わりに、同じ検診をもう一度受ける | 代わりにならない | 肺がんの喀痰細胞診や大腸がんの便潜血検査をやり直すのは不適切とされる(大田区) |
| 自治体の助成 | 自治体による | 横浜市は、市のがん検診で要精密検査となった65歳以上の人が無料になる場合がある。大田区は助成の対象外で、保険の自己負担分を払う |
出典:がん情報サービス(2026年4月1日更新)、協会けんぽ「療養の給付」、厚生労働省保険局医療課資料「保険診療の理解のために」、横浜市・大田区のページ(いずれも2026年10月15日確認)。
持っていくもの
| 持ち物・伝えること | 理由・注意 |
|---|---|
| マイナ保険証、または資格確認書 | 精密検査は保険診療のため。がん情報サービス・横浜市・大田区が、そろって案内している |
| 検診の結果の紙、検診のデータ(レントゲン写真など) | データが必要かどうかは、予約のときに聞く(がん情報サービス) |
| 自治体の検診票・精密検査結果連絡票 | 横浜市の例。自治体によって要る書類は違うため、結果に同封された案内を見る |
| 「がん検診で要精密検査になった」という一言 | 予約のときに伝える(横浜市)。紹介状は医療機関によって必要なため、受診前に聞く |
受ける先は、がんの種類で違う
| 検診 | 精密検査を行う医療機関 | 要精検の人のうち、がんが見つかった割合(令和元年度) |
|---|---|---|
| 胃がん | 消化器専門医 | 約1.9% |
| 大腸がん | 消化器専門医 | 約3.1% |
| 肺がん | 呼吸器専門医 | 約2.8% |
| 乳がん | 乳腺外科または乳腺外来 | 約5.6% |
| 子宮頸がん | 婦人科のある医療機関 | 約1.4% |
出典:国立がん研究センター がん情報サービス「がん検診について」(2026年4月1日更新・2026年10月15日確認)。要精密検査でも、必ずがんとは限りません。
探し方は、検診を実施した市区町村などの精密検査実施医療機関の名簿(横浜市は令和8年4月1日時点の名簿を公開)、かかりつけ医への相談、協会けんぽが案内する医療情報ネットの検索があります。名簿に載っていなくても受けられる場合や、載っていても予約状況で受けられない場合があり、医療機関によっては実施できない検査もあります。
関連ページ
この話をnoteで読む「検診で異常があると言われたのに、どこで受ければよいのかが分かりません。紹介は要りますか?」 第94問このページの出どころ
- 国立がん研究センター がん情報サービス「がん検診について」(精密検査・費用・持ち物)
https://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/about_scr01.html(2026年10月15日確認) - 協会けんぽ「療養の給付」(保険が使えない場合・自己負担割合)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/benefit/mynumber_insurance_card/index.html(2026年10月15日確認) - 厚生労働省保険局医療課「保険診療の理解のために」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/dl/shidou_kansa_09.pdf(2026年10月15日確認) - 横浜市「がん検診精密検査について」
https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/kenshin-kensa/ganseimitsu.html(2026年10月15日確認) - 大田区「主ながん検診の精密検査方法」
https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/hoken/otona/gannkensinnseimitukennsahouhou.html(2026年10月15日確認) - 協会けんぽ「健診結果の見方」(受診先の探し方)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/health_promotion/after/001/index.html(2026年10月15日確認)
このページの作成日:2026年10月15日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。
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