紹介状を持たずに特定機能病院などを受けると、保険の自己負担とは別に、初診で7,000円、再診で3,000円(医科)が追加でかかります。厚生労働省の令和8年度診療報酬改定の資料では「今改定では変更なし」とされていました(2026年10月17日確認)。
保険の診療と保険外の費用を同じ日にまとめて受けられるのは、国が種類を決めたものだけです。その種類は大きく3つ(評価療養・選定療養・患者申出療養)で、会計は「保険の部分」と「全額自分で払う部分」に分かれます。
直近の領収書か明細書を1枚出し、「保険外」「自費」「選定」と書かれた行があるかを目で探す。なければ、次の受診で受付に聞く言葉をメモに写す。
『この検査は保険がきくものですか。自費のものがあれば、先に教えてください。』
検査や治療を勧められたとき、受ける返事をする前に、診察室か受付で言う一言です。
同じ日の会計は「保険の部分」と「全額自分の部分」に分かれる
国が併用を認める療養は、保険外併用療養費(保険の診療と保険外の費用を同じ日に認める決まり)の対象として3つの区分があります。診察・検査・入院料など共通する基礎の部分は医療保険から給付され、上乗せ部分や制度上の保険外の部分は患者から料金を受け取れます。料金を受け取るときの条件(料金の掲示など)も、制度の側で決まっています。
| 区分 | どんなもの | 保険の部分 | 全額自分で払う部分 |
|---|---|---|---|
| 評価療養 | 先進医療、治験にかかる診療、承認後で保険に載る前の薬・機器の使用、適応外使用の一部 | 共通する基礎の診療 | 先進医療そのものなど |
| 選定療養 | 差額ベッド、予約診療、時間外診療、大病院の初診・再診、180日以上の入院、制限回数を超える医療行為、歯科の金合金・金属床総義歯、小児う蝕の指導管理(以上は平成28年9月の資料の10項目) | 共通する基礎の診療 | その選んだ部分の特別の料金 |
| 患者申出療養 | 国内で未承認の薬などを、患者の申出から受ける仕組み(平成28年4月から) | 診察・検査・投薬・入院料などの共通部分 | 申出に係る費用 |
出典:厚生労働省の資料(平成28年3月・同年9月・平成30年8月)。選定療養の項目は資料の時点のもので、その後に追加された項目は表に入っていません。2026年10月17日確認。
紹介状なしで大きな病院にかかるときの追加の金額
| 場面 | 金額(医科) | 対象になる病院 |
|---|---|---|
| 紹介状なしの初診 | 7,000円 | 特定機能病院、地域医療支援病院(一般病床200床以上)、紹介受診重点医療機関(一般病床200床以上) |
| 紹介状なしの再診 | 3,000円 | 同上 |
令和8年度診療報酬改定の資料「外来医療の機能分化・強化等」(「今改定では変更なし」と記載)。施行日の記載はなく、病院ごとに金額を掲示しています。2026年10月17日確認。
身近なクリニックでは、この定額の対象になりません。クリニックで勧められた検査が自費になるのは、多くの場合、保険の診療として必要と判断された範囲の外にあるものや、表の区分に当たらないものです。どれに当たるかは検査の目的と医療機関の判断で変わるので、このページでは決められません。
薬局で出る「先発薬を選んだときの差額」
令和6年度の制度として、後発品のある先発薬(長期収載品)を患者の希望で選ぶと、後発品の最高価格帯との差額の一部が、選定療養の特別の料金として加わる決まりがあります。令和6年7月17日の中医協資料では、保険給付は価格差の4分の3まで、患者の負担は4分の1相当と示されています。医療上の必要があると判断された場合や、薬局に後発品の在庫がない場合は対象外です。令和8年度の改定でこの割合が変わったかどうかは、確かめられた資料がないため、ここでは書きません。窓口で聞いてください。
関連ページ
この話をnoteで読むクリニックで検査を勧められました。これは保険がきくのか、自費なのか、どう違うのですか? 第141問このページの出どころ
- 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 7.外来医療の機能分化・強化等」(紹介状なし受診の定額負担)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001681336.pdf(2026年10月17日確認) - 厚生労働省 保険外併用療養費の仕組み(平成28年3月の資料)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000118805.pdf(2026年10月17日確認) - 厚生労働省 中医協 患-3(参考資料3)保険外併用療養費制度(平成28年9月21日)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/0000137315.pdf(2026年10月17日確認) - 厚生労働省 中医協 総-3「長期収載品の処方等又は調剤に係る選定療養について」(令和6年7月17日)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001276277.pdf(2026年10月17日確認)
このページの作成日:2026年10月17日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。
同じ場面の、ほかの答え(健診・検査)