病院や薬局の窓口で払う割合は、年齢と所得によって1割・2割・3割の3通りに分かれます(厚生労働省「我が国の医療保険について」「医療費の自己負担について」、2026年10月9日確認)。
3割になるのは小学生から69歳まで。小学校入学前は2割、70〜74歳は2割(現役並みの所得なら3割)、75歳以上は1割で、所得によって2割・3割になります。75歳以上のうち2割の人は約370万人、全体の約20%です(令和2年7月時点の厚生労働省の推計)。
70歳以上の家族がいたら、その人の資格確認書(マイナ保険証の人は「資格情報のお知らせ」)の「負担割合」の欄を見て、何割かをメモしておく。
『この人の負担割合は何割ですか。今回の請求で保険がきかない項目があれば教えてください』
家族の入院や通院の会計で、金額の見込みが合わないと感じたときに。差額ベッド代のように保険がきかない費用は、割合をかける前の段階で別に数えられます。
年齢と所得で変わる窓口の割合
| 年齢 | 窓口で払う割合 | どちらになるかの目安 |
|---|---|---|
| 小学校入学前 | 2割 | 所得による違いはなし。市区町村の助成で、さらに少なくなることが多い |
| 小学生〜69歳 | 3割 | 所得による違いはなし(子どもは市区町村の助成あり) |
| 70〜74歳 | 2割 | 下の「現役並み」に当たらない人 |
| 70〜74歳・現役並みの所得 | 3割 | 国民健康保険は課税所得145万円以上、会社の健康保険は標準報酬月額28万円以上が目安 |
| 75歳以上 | 1割 | 課税所得28万円未満など、下の2つに当たらない人 |
| 75歳以上・一定以上の所得 | 2割 | 課税所得28万円以上で、かつ年金収入とその他の合計所得金額が単身200万円以上(2人以上の世帯は合計320万円以上) |
| 75歳以上・現役並みの所得 | 3割 | 課税所得145万円以上 |
厚生労働省「我が国の医療保険について」「医療費の自己負担について(令和4年10月〜)」から作成。2026年10月9日確認。収入の条件には例外があり、最終的な割合は加入している健康保険(資格確認書などに発行元として書いてあるところ)が決めます。
75歳以上の2割は、世帯の所得で決まる
75歳以上の人が入る後期高齢者医療制度(75歳になると全員が移る、都道府県ごとの医療保険)では、2022年(令和4年)10月1日から、1割と3割のあいだに2割の区分ができました。2割かどうかは、課税所得と「年金収入+その他の合計所得金額」をもとに世帯単位で判定されます。遺族年金と障害年金は、この年金収入に入りません。
人数で見ると、令和2年7月時点の推計で75歳以上約1,815万人のうち、3割が約130万人(約7%)、2割が約370万人(約20%)、残りの約1,315万人が1割です。
2割が始まったときには、外来で1か月に増える額を3,000円までに抑える特別な扱い(配慮措置)がありました。この扱いは2025年(令和7年)9月30日で終わっています。2025年秋より前に聞いた金額の感覚で見積もると、外来の支払いが前より多く感じることがあります。
子どもは、住んでいる市区町村で窓口の額が変わる
国の制度では小学校入学前が2割、小学生からは3割ですが、その上に市区町村の子ども医療費の助成が重なります。こども家庭庁の調査(令和7年4月1日現在)では、全国1,741の市区町村すべてが助成をしていて、通院の対象を18歳になった年度の末まで(高校生まで)としているところが1,576ありました。
ただ、窓口でまったく払わなくてよいとは限りません。通院で自己負担なしは1,319、一部の自己負担ありは422、所得制限ありは49の市区町村です。引っ越しや、住んでいる市区町村の外で受診したときは、窓口の額が変わることがあります。
70歳以上の人の資格確認書と「資格情報のお知らせ」には負担割合が書かれています。マイナ保険証の人は、マイナポータルの資格情報の画面でも見られます。
関連ページ
この話をnoteで読む保険証を出せば、必ず3割負担になりますか? 第10問このページの出どころ
- 厚生労働省「我が国の医療保険について」(年齢ごとの一部負担割合)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/iryouhoken01/index.html(PDF版 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001416337.pdf)(2026年10月9日確認) - 厚生労働省「医療費の自己負担について」(患者負担割合と判定基準・令和4年10月〜、75歳以上の人数は令和2年7月時点)
https://www.mhlw.go.jp/content/000937919.pdf(2026年10月9日確認) - 厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)」(2割の判定・配慮措置の終了)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/newpage_21060.html(2026年10月9日確認) - こども家庭庁「令和7年度 こどもに係る医療費の助成についての調査」(令和7年4月1日現在・令和7年12月24日公表)
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/2a8699a3-eb02-4f7a-b838-1561a0004476/945b1922/20251223_press_2a8699a3-eb02-4f7a-b838-1561a0004476_01.pdf(2026年10月9日確認) - 厚生労働省保険局「12月2日以降の医療機関・薬局の窓口における資格確認方法等について」(資格確認書・資格情報のお知らせの記載事項)
https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001332947.pdf(2026年10月9日確認)
このページの作成日:2026年10月9日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。