処方せんに医師が書くと決まっている項目は10項目で、病名は入っていません(医師法施行規則 第21条・e-Gov法令、2026年10月23日確認)。
病名を聞かれても、法令上は答えが受け取りの条件ではありません。薬剤師が調剤を断れるのは「正当な理由」があるときだけで、疑わしい点があれば医師に問い合わせる決まりです(薬剤師法 第21条・第24条)。
手持ちの処方せんを1枚出して、書いてある項目を上の表と見比べます。病名の欄が無いことが目で分かります。
『病名は言いにくいので、症状だけお伝えしてもいいですか。』
薬局の受付で、処方せんを出すときに先に添えます。
処方せんに書かれる項目と、書かれない項目
| 書かれる内容 | 処方せんに | 条文の言い方 |
|---|---|---|
| 氏名・年齢 | 書く | 患者の氏名、年齢 |
| 薬の名前・分量・用法・用量 | 書く | 薬名、分量、用法、用量 |
| 発行の年月日・使用期間 | 書く | 発行の年月日、使用期間 |
| 病院・診療所の名称と所在地(または医師の住所) | 書く | 病院若しくは診療所の名称及び所在地又は医師の住所 |
| 医師の記名押印または署名 | 書く | 記名押印又は署名 |
| 病名 | 条文に項目がない | 列挙されていない |
出典:医師法施行規則 第21条(e-Gov法令API、2026年10月23日確認)。10項目は、氏名・年齢・薬名・分量・用法・用量・発行年月日・使用期間・名称と所在地(または住所)・記名押印または署名を数えたものです。
薬剤師が病名や症状を聞く場面
薬剤師には、調剤した薬について必要な情報を伝え、薬の知識に基づいて指導する義務があります(薬剤師法 第25条の2)。薬が体に合っているかを見るには、使う目的が分かるほうが話が早く、それで聞かれる場面が出てきます。
病名の代わりに、気になっている症状や、いつから続いているかを伝える形でも話は進みます。言いたくない部分は、言わない選択をしてかまいません。
断られない一方で、待つことはある
調剤の求めがあったとき、薬剤師は正当な理由がなければ断れません(薬剤師法 第21条)。同時に、処方せんに疑わしい点があるときは、医師に問い合わせて確かめた後でなければ調剤できません(第24条)。
薬の量や飲み方が処方内容と合うか判断しづらいと、問い合わせのぶん待ち時間が延びることがあります。急ぐ日は、受付で待てる時間を先に伝えておくと段取りがつきます。
関連ページ
この話をnoteで読む薬局で病名を聞かれましたが、言わなくても薬はもらえますか? 第260問このページの出どころ
- デジタル庁 e-Gov法令検索「医師法施行規則 第21条」
https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawId=323M40000100047;article=21(2026年10月23日確認) - デジタル庁 e-Gov法令検索「薬剤師法 第21条」
https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawId=335AC0000000146;article=21(2026年10月23日確認) - デジタル庁 e-Gov法令検索「薬剤師法 第24条」
https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawId=335AC0000000146;article=24(2026年10月23日確認) - デジタル庁 e-Gov法令検索「薬剤師法 第25条の2」
https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawId=335AC0000000146;article=25_2(2026年10月23日確認)
このページの作成日:2026年10月23日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。