親の医療費で最初に見るのは、窓口で払う割合です。75歳以上の割合は1割・2割・3割の3つで、2割になるのは、課税所得が28万円以上で、年金収入とその他の合計所得金額が単身で200万円以上(複数世帯は合計320万円以上)の人です(厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等」、2026年10月11日確認)。
割合の次に、ひと月の上限の区分を見ます。3割の現役並み所得者は、年収約370万〜770万円(現役並みⅠ)でひと月85,800円+(医療費−286,000円)×1%が上限です(令和8年8月〜令和9年7月)。順番は、割合→上限の区分→窓口で上限までにできるか→使っている助成、の4つです。
親の保険証か資格確認書を手に取り、負担割合の欄の数字を、紙に書き写す。
『親の負担割合と、高額療養費の区分と、いま使っている助成を教えてください。』
親が加入している健康保険の窓口(保険証に発行元として書いてあるところ)に、電話で言います。
確かめる順番と、答えが出るところ
| 順 | 確かめること | 答えが出るところ |
|---|---|---|
| 1 | 窓口で払う割合(1割・2割・3割) | 保険証・資格確認書に書かれた負担割合。わからなければ、加入している健康保険(後期高齢者医療なら広域連合・市区町村) |
| 2 | ひと月の上限の区分(高額療養費。ひと月の自己負担が上限を超えた分が戻る仕組み) | 加入している健康保険の窓口。上限額の表は、厚生労働省の資料 |
| 3 | 窓口の支払いを、その場で上限までにできるか | マイナ保険証、または限度額適用認定証。加入している医療保険に聞く |
| 4 | いま使っている助成(自治体の医療費助成など) | 市区町村の窓口 |
厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」には、認定証は「ご加入の医療保険」から受け取ると書かれています。2026年10月11日確認。助成は自治体ごとに異なるため、このページに数字はありません。
窓口の負担割合は、何で決まるか
| 割合 | 当てはまる人 |
|---|---|
| 3割 | 現役並み所得者(今回開いた資料に、具体的な基準額の記載は無い) |
| 2割 | 課税所得28万円以上、かつ「年金収入+その他の合計所得金額」が、単身世帯200万円以上、複数世帯は合計320万円以上。判定は世帯単位 |
| 1割 | 上の2つに当たらない人 |
厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)」から作成。2026年10月11日確認。遺族年金と障害年金は、年金収入に含まれません。同ページは令和4年の見直しの案内で、1割の基準は明記がないため、「上の2つに当たらない人」は読み取りです。
3割の人の、ひと月の上限(令和8年8月〜令和9年7月)
| 区分 | 年収の目安 | ひと月の上限 | 4か月目以降 |
|---|---|---|---|
| 現役並みⅢ | 約1,160万円〜 | 270,300円+(医療費−901,000円)×1% | 140,100円 |
| 現役並みⅡ | 約770万〜約1,160万円 | 179,100円+(医療費−597,000円)×1% | 93,000円 |
| 現役並みⅠ | 約370万〜約770万円 | 85,800円+(医療費−286,000円)×1% | 44,400円 |
厚生労働省「高額療養費制度の概要」(70歳以上の現役並み所得の区分)から作成。2026年10月11日確認。「医療費」は保険がきく診療の総額(10割)です。1割・2割の人(一般、住民税非課税)の上限は、同じ資料の表をそのままご覧ください。令和9年8月からは区分が細かくなる予定で、多数回該当の額は据え置きと書かれています。
上限までで止める方法は、保険の種類で違う
協会けんぽの案内では、70歳以上の人のうち、一般と現役並みⅢは、マイナ保険証が使えないときでも、資格確認書と高齢受給者証を出せば上限までの支払いになり、認定証の手続きは要りません。現役並みⅠ・Ⅱは、マイナ保険証が使えないとき、資格確認書・高齢受給者証・限度額適用認定証の3点を出します。低所得者は、マイナ保険証が使えるかどうかにかかわらず、限度額適用・標準負担額減額認定証の手続きが必要です。
これは協会けんぽに入っている人向けの記載です。75歳以上で後期高齢者医療の場合の手続きは、厚生労働省の資料では「ご加入の医療保険」に問い合わせる、としか書かれていません。割合も区分も、決めるのは窓口です。ここで当てはめることはできません。
関連ページ
この話をnoteで読む親の医療費が心配なのに、何から確かめればよいのかが分かりません。最初に聞くのはどこですか? 第91問このページの出どころ
- 厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/newpage_21060.html(2026年10月11日確認) - 厚生労働省「高額療養費制度の概要」(令和8年8月〜令和9年7月)
https://www.mhlw.go.jp/content/001729632.pdf(2026年10月11日確認) - 協会けんぽ よくあるご質問「医療費が高額になりそうなとき(限度額適用認定証等)」
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/faq/benefit/003/index.html(2026年10月11日確認) - 厚生労働省保険局「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(平成27年1月診療分から)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000075107.pdf(2026年10月11日確認)
このページの作成日:2026年10月11日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。
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