厚生労働省の疑義解釈(令和8年3月23日付・令和8年6月1日実施分)は、入院中の支援の算定要件に「患者及び家族と症状や退院後の生活も含めた話合い」が入っていることを前提に書かれています(2026年10月18日確認)。
家族と連絡がつかず本人の意思も確かめられないときは、その理由と連絡を試みた経緯を診療録に残す扱いです。逆にいえば、連絡のつく家族は話合いの相手として数えられています。形(対面か電話か)は病院ごとに違います。
退院後の話合いに加われる家族の名前と、平日に来られる曜日・時間帯を2つ、スマホのメモに書いて、病棟の看護師にそのまま見せられる形にしておきます。
『退院後を決める話合いには、家族も加わりたいです。決まる前に、来られる時間を伝えさせてください。』
病棟の看護師か、退院の相談を受けている相談員に、退院の日取りが出る前に言います。
退院前の話合いに出てくる顔ぶれ
| 顔ぶれ | 公的資料に書かれていること | 出どころ |
|---|---|---|
| 患者本人と家族 | 入院中の退院支援(入退院支援加算=退院後の生活を見据えた支援をしたときの報酬)の要件に、患者と家族で退院後の生活も含めて話し合うことが入っている | 疑義解釈資料(その1)問23 |
| 病院の相談員 | 入退院で療養の環境が変わるときの課題を前もって予測し、予防と早めの対応をする | 医政発0313第4号(令和8年3月13日) |
| 退院後に関わる医療・福祉の人 | 退院後も療養が続く患者について、病院の管理者は保健医療・福祉サービスの提供者との連携を図り、療養を続けられる環境に配慮する | 医療法 第1条の4第4項 |
| ケアマネジャー | 退院時のカンファレンス(話合いの場)に参加したかどうかで、居宅介護支援の加算の単位数が分かれている(下の表) | 介護給付費分科会 資料6 |
| 家族の代わりに説明を受ける人 | 家族と連絡が困難で本人の意思も確かめられないとき、退院に向けた支援をする者等に説明する対応が示されている(範囲の具体的な記載はない) | 疑義解釈資料(その1)問23 |
いずれも令和8年度の厚生労働省資料。2026年10月18日に開いて確認。
ケアマネジャーが加わると変わる単位数
| 病院等との連携の回数 | カンファレンスに参加あり | 参加なし |
|---|---|---|
| 1回 | 600単位 | 450単位 |
| 2回 | 750単位 | 600単位 |
| 3回 | 900単位 | 資料に記載なし |
居宅介護支援の退院・退所加算(ケアマネジャーの事業所に付く加算)。社会保障審議会介護給付費分科会 第259回(令和8年6月29日)資料6。2026年10月18日確認。イ・ロなどの区分との細かな対応は、この資料からは確かめられませんでした。
家族の側から先に伝えておくこと
話合いの日取りは病院が決めます。病院に見えないのは、家族側の事情です。仕事を休める日、退院後に家にいる人の人数、通院の足があるかどうか。これらを日程が出る前に渡しておくと、病院は日程を組むときの材料にできます。
ただし、家族の都合に合わせて必ず日程が動くわけではありません。話合いが電話や書面で済むこと、本人の状態によって参加する人が絞られることもあります。来られない日があるときは、来られない理由と、代わりに話を聞く人を一緒に伝えておくのが現実的です。
家族が複数いる場合は、窓口になる1人を決めて病棟に伝えておくと、連絡が一本になります。連絡がつかない家族がいる事情があれば、それも早めに話しておきます。
なお、退院時共同指導料や介護支援等連携指導料(病院と、退院後に診る医師やケアマネジャーが一緒に行う指導の報酬)について、令和8年度の点数や参加できる人の細かな条件は、通知の本文を開いて確かめられなかったため、このページには載せていません。
関連ページ
この話をnoteで読む退院前の話し合いに、家族も同席できますか? 第187問このページの出どころ
- 医療法 第1条の4第4項(e-Gov法令検索のデータ)
https://laws.e-gov.go.jp/api/1/lawdata/323AC0000000205(2026年10月18日確認) - 厚生労働省「医療ソーシャルワーカー業務指針の全部改正について」医政発0313第4号(令和8年3月13日)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001673455.pdf(2026年10月18日確認) - 厚生労働省 事務連絡「疑義解釈資料の送付について(その1)」(令和8年3月23日)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001678310.pdf(2026年10月18日確認) - 厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会 第259回 資料6 居宅介護支援・介護予防支援(令和8年6月29日)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001716151.pdf(2026年10月18日確認) - 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」の通知一覧(保医発0305第6号などの掲載を確認)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html(2026年10月18日確認)
このページの作成日:2026年10月18日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。
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