薬局の薬剤師が、あとから出た注射の薬(バイオ後続品)について患者に品質や安全性を説明すると、10点の評価が付く決まりです(厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」令和8年7月1日版、2026年10月18日確認)。

つまり診察で聞きそびれた分は、薬局で説明を受ける場面として国が想定しています。ただし処方せんに元の薬の銘柄名が書かれているときは、薬局は処方した医師に確認せずに、あとから出た薬へ変えることはできません(「保険調剤の理解のために(令和8年度)」p.24・同日確認)。

今日できること(1分)

処方せんか薬の袋を見て、注射の薬の名前をメモに写し、「前の診察で聞きそびれたこと」を1行だけ書き足します。

窓口でそのまま言える一言

『診察で聞きそびれました。この注射の薬のことを、ここで聞いてもいいですか。』

注射の薬を受け取る薬局の窓口で、薬を渡される前に。付き添いの家族が言ってもかまいません。

薬局で聞けること、聞いたあとに起きること

聞きたいこと薬局でできること決まりの根拠
処方せんの注射の薬が、あとから出た薬かどうか薬名を見せて薬剤師に確認する。処方せんにカタカナの一般名(成分名)が書かれている場合、薬剤師は患者に説明することが求められている保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則 第8条第3項(保険調剤の理解のために p.13)
あとから出た薬の品質や効き目、安全性説明を受ける。一般名の処方せんを受けた人、またはあとから出た薬が処方された人への説明に10点の評価がある令和8年度改定の概要【調剤】p.38
処方せんに元の薬の銘柄名があるのに、あとから出た薬にしてほしい薬局だけでは変えられない。処方医への事前の確認が必要で、薬剤師が処方医に問い合わせることになる保険調剤の理解のために p.24・p.25、薬剤師法(医師の同意なく変更して調剤してはならない)p.10
元の薬とあとから出た薬で、使える病気が違うのか効能・効果が異なるときは、後発医薬品の調剤と同じく適切に対応することとされている。違いは薬剤師に聞く保険調剤の理解のために p.24・p.25
診察で先生に聞くべきことが整理できていない薬剤師への相談は可能。その場で答えが出ないことは、次の診察で聞く内容に整理して持ち帰る薬剤師法第25条の2(調剤した薬剤の適正な使用のため、必要な情報の提供と指導を行う義務)p.10

時点:2026年10月18日確認。出典:厚生労働省保険局医療課「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」、同医療指導監査室「保険調剤の理解のために(令和8年度)」。ページ番号は各資料のもの。

バイオ後続品調剤体制加算の50点と、届け出た薬局の見つけ方

あとから出た注射の薬(バイオ後続品、別名バイオシミラー。もとの注射薬と効き目や安全性が同等であることを確かめて出る後発の薬で、特許が切れたもとの薬の原則70%の値段)を調剤する体制を届け出た薬局には、令和8年度から新しい加算が付きます。国の資料では、次のように整理されています。

項目内容出典
加算の名前と点数バイオ後続品調剤体制加算(調剤基本料の注7)50点。特別調剤基本料Aの薬局は、その100分の10に相当する点数概要【調剤】p.27
算定できる場面届け出た薬局が、バイオ後続品(インスリン製剤を除く)を調剤した場合概要【調剤】p.27
薬局に求められる体制バイオ医薬品の適切な保管と、患者への適切な説明ができ、調剤に必要な体制があること概要【調剤】p.27
見分ける手がかり調剤に積極的に取り組んでいることを、薬局の内側と外側の見えやすい場所に掲示することとされている概要【調剤】p.27
対象になる薬地方厚生局の通知の別紙1に載る注射薬(インスリン製剤を除く)。例としてアダリムマブ、インフリキシマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、テリパラチドなど。令和8年6月1日適用近畿厚生局 公開PDF(000433525)
除かれる薬令和8年度の薬価改定で薬価が先行品以上になったバイオ後続品(別紙2)は、加算等の対象から外されている近畿厚生局 公開PDF(000433525)

時点:2026年10月18日確認。出典:概要【調剤】令和8年7月1日版、近畿厚生局公開の別紙1・別紙2。

この加算は、薬局が算定するかどうかの話です。自分の薬が対象かどうか、窓口でいくらの違いになるかは、点数を金額にする計算や自己負担の割合、ひと月の上限に左右されるため、このページでは金額の例を挙げません。薬名と診察券・保険証を出して、薬局で聞くのが確実です。

聞いたあと、決めるのは自分と主治医

厚生労働省のリーフレットは、あとから出た薬は特許が切れた薬と同じように使うことができ、患者や家族の経済的な負担の軽減につながることが期待されると書いています。切り替えるか、いまの薬を続けるかは、主治医の診察で決める話です。薬局で聞けるのは、薬の違いや説明、処方せんの書き方の確認までです。

薬の相談は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「くすり相談窓口」も月曜から金曜の9時から17時(祝日・年末年始を除く)に受けています。電話番号は、厚生労働省の2つの資料で表記が違うため、ここには載せません。PMDAの案内ページで確かめてください。

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このページの出どころ

このページの作成日:2026年10月18日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)

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このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。