会社の健康保険のうち、独自の上乗せ給付を決められる健康保険組合は全国に1,364あり、加入者は約2,800万人です(健康保険組合連合会、令和8年4月1日現在・加入者は令和8年度予算時、2026年10月10日確認)。
一方、協会けんぽでは高額療養費(ひと月の医療費の自己負担が上限を超えたとき、超えた分が戻る仕組み)は申請して受け取ります。健康保険組合は上乗せの有無も、戻し方も組合ごとに違い、自分の保険証の発行元によって答えが変わります。
保険証か資格確認書の発行元の名前を見て、健康保険組合なら、その組合の公式サイトで「付加給付」と検索し、上限額の欄を1つ読む。
『うちの保険は、医療費が高かった月の払い戻しは自動ですか、申請ですか。上乗せもありますか』
病院ではなく、保険証の発行元の窓口か問い合わせ先に。1回聞けば、家族の分も同じ保険なら同じ答えです。
会社の健康保険は、発行元で戻り方が分かれる
| 発行元 | 高額療養費の受け取り方 | 上乗せ(付加給付) |
|---|---|---|
| 協会けんぽ | 申請が必要。支給申請書を出し、診療月から3か月以上かかる | 確認した協会けんぽの案内ページには記載なし |
| 健康保険組合(例:日本製鉄健康保険組合) | 上乗せ分は申請不要。組合がレセプトから計算して自動で払う。診療月の約3か月後 | 自己負担が25,000円を超えた部分を付加給付金として支給 |
| 健康保険組合(例:富士通健康保険組合) | 自動か申請かは、確認したページに記載なし | 合算に当たるとき、限度額から1人につき25,000円を差し引いた額 |
| 上乗せを実施しない健康保険組合 | 組合ごとに異なる | 実施は組合の任意。実施していない組合もある |
協会けんぽ(2026年10月10日確認)、健康保険組合連合会の用語集、日本製鉄健康保険組合・富士通健康保険組合の各ページから作成。組合の数字は例で、ご自身の組合と同じとは限りません。
上乗せのある組合では、天井が低くなる
付加給付(健康保険組合が国の決まりに独自に足す給付)は、健康保険組合連合会の説明では、法定給付の額や期間などを広げて支給する組合独自の給付です。実施は組合の任意なので、内容は組合ごとに違います。
日本製鉄健康保険組合の例では、1か月の自己負担が25,000円を超えた部分が戻り、同一の医療機関ごとに、入院と外来は別々に数えます。支給額は100円未満を切り捨てるので、端数は自己負担です。国の上限額のほうは、厚生労働省によると2026年8月から見直され、8月から翌年7月までを対象にした年間上限もできました。上乗せの基準額はこれとは別に、組合の規定で決まっています。
自動の組合でも、手続きが残る例
同じ日本製鉄健康保険組合のページには、2024年(令和6年)4月処理分から、未就学児と義務教育の年代の高額療養費や付加金は原則自動払いにならないとあります。自己負担が21,000円を超え、自治体の医療費助成の対象外であれば、証明書類の提出が要ると書かれています。
任意継続の人は、支給の振込先が会社経由の給与口座ではなく、資格取得の申請書に書いた口座になります。厚生労働省は、高額療養費の問い合わせ先を、加入している健康保険組合・全国健康保険協会・共済組合のうち、自分の入っているところと案内しています。
関連ページ
この話をnoteで読む会社の健康保険なのですが、高額療養費は自動で戻ってきますか? 第69問このページの出どころ
- 健康保険組合連合会「健保連について」(組合数1,364は令和8年4月1日現在、加入者約2,800万人は令和8年度予算時)
https://www.kenporen.com/outline/(2026年10月10日確認) - 健康保険組合連合会「用語集 付加給付」(組合独自の給付・実施は任意)
https://www.kenporen.com/health-insurance/word/fukakyufu.shtml(2026年10月10日確認) - 協会けんぽ「高額な医療費を支払ったとき」(申請が必要・診療月から3か月以上)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3030/r150/(2026年10月10日確認) - 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(2026年7月31日更新・問い合わせ先・令和8年8月の年間上限)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html(2026年10月10日確認) - 日本製鉄健康保険組合「医療費負担額と給付金」(付加給付の例)
https://www.kenpo.gr.jp/nskenpo/contents/shikumi/kyufu/iryouhi/index.html(2026年10月10日確認) - 富士通健康保険組合「医療費の支払いが25,000円を超えた時」(付加給付の例)
https://kenpo.jp.fujitsu.com/health_insurance/m_statement/highcompute.html(2026年10月10日確認)
このページの作成日:2026年10月10日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。