緩和ケアは「最後の話」ではありません。国のがん対策の計画(第4期・令和5年3月28日閣議決定)は、「がん医療」の施策の1つとして「がんと診断された時からの緩和ケア」を掲げています。家で痛み止めの持続注射を続ける人の薬を扱う届出をしている薬局は、全国62,036のうち11,349(18.3%)です(地方厚生局の名簿、令和8年8月1日現在・令和8年9月1日現在)。

都道府県ごとの割合は、山口県の5.2%から石川県の32.0%まで開きがあります。がんの相談窓口は、全国468か所のがん診療連携拠点病院等(令和8年4月1日現在)に置かれ、その病院に通っていない人や家族も無料・匿名で使えます。

今日できること(1分)

がん情報サービスの「相談支援センターを探す」で、住んでいる県の窓口を1つ選び、電話番号を手帳かスマホに控える。

窓口でそのまま言える一言

『痛みや眠れないことがあるようです。つらさを和らげる方法について、相談できますか。』

次の受診で担当医か看護師に。病院で言いそびれたら、がん相談支援センターへの電話でも同じ言い方で通じます。

家で痛み止めの注射を続ける人に、薬を出せる薬局の数(都道府県別)

都道府県薬局の数持続注射の届出割合名簿の時点
北海道・東北
北海道2,24342218.8%令和8年9月1日
青森県6016611.0%令和8年8月1日
岩手県625558.8%令和8年8月1日
宮城県1,20822618.7%令和8年8月1日
秋田県4966513.1%令和8年8月1日
山形県5938414.2%令和8年8月1日
福島県89214716.5%令和8年8月1日
関東
茨城県1,33330022.5%令和8年8月1日
栃木県95214915.7%令和8年8月1日
群馬県97911812.1%令和8年8月1日
埼玉県3,24761518.9%令和8年8月1日
千葉県2,67057721.6%令和8年8月1日
東京都7,1081,44220.3%令和8年8月1日
神奈川県4,20586520.6%令和8年8月1日
中部(新潟・北陸・甲信・東海)
新潟県1,12914913.2%令和8年8月1日
富山県50814428.3%令和8年9月1日
石川県56017932.0%令和8年9月1日
福井県3267523.0%令和8年9月1日
山梨県4704810.2%令和8年8月1日
長野県1,00211711.7%令和8年8月1日
岐阜県1,03117517.0%令和8年9月1日
静岡県1,88837820.0%令和8年9月1日
愛知県3,65480722.1%令和8年9月1日
近畿
三重県86418221.1%令和8年9月1日
滋賀県67415222.6%令和8年9月1日
京都府1,18228323.9%令和8年9月1日
大阪府4,6681,18925.5%令和8年9月1日
兵庫県2,75853319.3%令和8年9月1日
奈良県5699516.7%令和8年9月1日
和歌山県4635311.4%令和8年9月1日
中国
鳥取県2644316.3%令和8年9月1日
島根県3374413.1%令和8年9月1日
岡山県83213015.6%令和8年9月1日
広島県1,49925016.7%令和8年9月1日
山口県747395.2%令和8年9月1日
四国
徳島県3796617.4%令和8年9月1日
香川県5188516.4%令和8年9月1日
愛媛県6217311.8%令和8年9月1日
高知県3796517.2%令和8年9月1日
九州・沖縄
福岡県2,95035412.0%令和8年9月1日
佐賀県4966513.1%令和8年9月1日
長崎県699598.4%令和8年9月1日
熊本県887809.0%令和8年9月1日
大分県5669216.3%令和8年9月1日
宮崎県572457.9%令和8年9月1日
鹿児島県835667.9%令和8年9月1日
沖縄県55710318.5%令和8年9月1日
全国62,03611,34918.3%令和8年8月1日・9月1日

地方厚生局の届出受理医療機関名簿(薬局)から、届出名称「在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算」のある薬局を数えたもの(2026年10月4日集計)。名簿の時点は厚生局ごとに令和8年8月1日現在または9月1日現在。届出は薬局の良し悪しを示すものではありません。

「診断された時から」は、何から始まるのか

がん情報サービスは、緩和ケア(病気に伴う心と体の痛みを和らげること)を、がんが進んでからではなく、がんと診断されたときから必要に応じて行うものとしています。対象は体の痛みだけではありません。診断直後の落ち込み、抗がん剤の吐き気や食欲の低下、手術後の痛み、医療費や仕事の心配まで、表で場面ごとに担当が示されています。

受け方は大きく3つあります。入院中や通院中に病院の緩和ケアチーム(医師・看護師・薬剤師・ソーシャルワーカーなどの組)に診てもらう形、通院で受ける緩和ケア外来、家で訪問診療や訪問看護を受けながら続ける形です。がん診療連携拠点病院(国が指定する、がん医療の地域の中心になる病院)には、すべて緩和ケアチームがあるとされています。チームが加わっても、担当医は変わりません。

家で続けるときに、薬局がかかわるところ

がん情報サービスは、注射で痛み止めを入れるポンプや点滴も、家で続けられるようになってきていると書いています。このとき薬を用意するのは地域の薬局です。上の表の届出(在宅患者医療用麻薬持続注射療法加算:家で療養する人に、医療用麻薬の持続注射の薬を出すことにかかわる届出。名称は厚生局名簿の届出名称)がある薬局は、全国で5軒に1軒弱。県によっては20軒に1軒ほどです。

ただし、届出は名簿の時点の手続きの記録で、いまその薬局が対応できるか(在庫、訪問の曜日、夜間の連絡)は別です。家での療養が話に出たら、いつもの薬局に電話で『家で痛み止めの注射を続けることになったら、こちらで薬をお願いできますか』と聞くと、できない場合も近くの対応先を教えてもらえることがあります。薬の量や種類の判断は、担当医と薬剤師の仕事です。

どこに言えばいいか迷ったとき

がん相談支援センター(がん診療連携拠点病院などに置かれた、がんの相談窓口)では、看護師やソーシャルワーカーが相談員として話を聞きます。がんが疑われた段階から、治療中、経過観察中まで、時期を問わず使えます。話した内容が本人の同意なしに担当医や病院の職員に伝わることはないとされています。治療の判断をする場所ではないので、医療の中身は担当医と話す、という分け方になります。

関連ページ

この話をnoteで読む「緩和ケアは、最後のほうの話ですよね?」 第51問

このページの出どころ

薬局の数は、各地方厚生局の名簿の「受理届出名称」から薬局ごとに数えています。いま対応できるかは、薬局に電話でお問い合わせください。

このページの作成日:2026年10月9日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)

ご利用にあたって(免責事項)

このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。