介護保険の住宅改修(手すりの取付けなど小規模な工事の費用の支給)は、生涯で20万円までが対象です。1割負担なら最大18万円、2割なら16万円、3割なら14万円が支給されます(厚生労働省、令和8年3月9日の資料)。
改修の前に、市町村へ申請書・見積書・理由書などを出します。やむを得ない事情があるときは、工事のあとの申請もできます(2026年10月24日確認)。
手すりを付けたい場所(玄関やトイレなど)の今の様子を、スマホで1枚撮る。撮影日が写真に残ります。
『父の家に手すりを付けたいです。工事の前に出す書類を教えてください。』
ケアマネジャーや、親の暮らす市区町村の介護保険の窓口に言います。
20万円のうち、いくら出るか
| 負担割合 | 支給の割合 | 支給される上限額 | 20万円を使い切ったときの自己負担 |
|---|---|---|---|
| 1割 | 9割 | 18万円 | 2万円 |
| 2割 | 8割 | 16万円 | 4万円 |
| 3割 | 7割 | 14万円 | 6万円 |
支給限度基準額は、要支援・要介護の区分にかかわらず定額の20万円。限度額の内であれば複数回に分けて申請できます(令和8年3月9日の厚生労働省の資料)。自己負担の列は、20万円ちょうどの工事だった場合の計算です。
工事の前と後に出すもの
| 時期 | 出すもの | 補足 |
|---|---|---|
| 工事の前 | 支給申請書 | 市町村に出し、内容の確認を受ける |
| 工事の前 | 工事費見積書 | 複数の業者から取ることが勧められている |
| 工事の前 | 住宅改修理由書 | ケアマネジャー、地域包括支援センター職員、作業療法士、福祉住環境コーディネーター検定2級以上などが作れる |
| 工事の前 | 完成予定の状態が分かるもの | 日付入りの写真か間取り図 |
| 工事のあと | 領収書と工事費内訳書 | 改修前後の写真(撮影日が分かるもの)も出す |
| 工事のあと | 所有者の承諾書 | 住宅の所有者が本人と異なるとき |
流れは、ケアマネジャーなどに相談 → 施工業者を選んで見積もり → 工事の前に市町村へ申請 → 工事と支払い → 工事のあとに支給の申請 → 市町村が支給額を決定、の順です。
対象の工事、例外、手すりを借りる道
対象は、手すりの取付け、段差の解消、滑りの防止や移動を楽にするための床や通路の材料の変更、引き戸などへの扉の取替え、洋式便器などへの便器の取替え、それに付帯して必要な工事の6種類です。新築や新しい居室の増設は対象外です。
入院や退所後の受け入れのために先に工事が必要な場合など、事前の申請が難しいときは、工事のあとの申請が認められます。また、要介護状態区分が3段階以上上がった場合は1回に限り、転居した場合は新しい住宅で、改めて20万円までが設定されます。
工事をしないで手すりを借りる福祉用具の貸与も、別の制度としてあります(令和7年4月時点で貸与の対象種目に手すりが入っています)。どちらが合うかは、ケアマネジャーに相談できます。
関連ページ
この話をnoteで読む「親の家に手すりを付けたいです。介護保険を使うなら、工事の前にすることはありますか?」 第248問このページの出どころ
- 厚生労働省 介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会 第3回 参考資料2(令和8年3月9日)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001668164.pdf(2026年10月24日確認) - 厚生労働省 老企第42号「居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について」(平成12年3月8日)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta4385&dataType=1&pageNo=1(2026年10月24日確認)
このページの作成日:2026年10月24日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。