処方箋の内容を先に薬局へ送っておく方法は、平成元年(1989年)の厚生省通知ですでに示されています。旧厚生省の通知(平成元年11月15日付)によると、調剤は「患者等が持参する処方せんを受け取って内容を確認することにより完結する」とされています(2026年10月23日確認)。
先に届いた内容で薬局は薬歴の照合や在庫の確保ができますが、原本が要ることは変わりません。処方箋の使用期間は、交付の日を含めて4日以内です(長期の旅行など特別な事情が認められる場合は除く。厚生労働省「保険調剤の理解のために」平成30年度)。写真やファクスを受け付けるかは薬局ごとに違います。
いつも行く薬局の名前を1つ思い浮かべて、受付時間と電話番号をスマホの連絡先に入れておく。
『処方箋の写真を先に送ってもいいですか。原本は、あとで持っていきます。』
病院の会計を待つあいだに、薬局へ電話かアプリで言います。
先に送ったあと、薬局と自分が何をするか
| 順番 | 薬局がすること | 自分がすること |
|---|---|---|
| 1. 先に送る | 薬歴の確認、在庫の確保(平成元年の通知が挙げる例) | 送ってよいかを電話などで聞き、送り先を教えてもらう |
| 2. 受け取りに行く | 持参された原本が、先に届いた内容と同じか確認する | 処方箋の原本を持っていく(使用期間は交付の日を含めて4日以内。長期の旅行など特別な事情が認められる場合は除く) |
| 3. 受け取る | 原本を受け取って内容を確認した時点で、調剤が完結する | 薬の説明を聞く。分からない点はこの場で聞く |
出典:厚生省通知(平成元年11月15日)、厚生労働省「保険調剤の理解のために」(平成30年度)。2026年10月23日確認。
先に送れるのは、どんなとき
平成元年の通知は、病院の待合室などに置いたファクスで、患者が選んだ薬局へ処方内容を送る仕組みを認めています。目的は、待ち時間を短くすることと、住まいの近くの薬局で薬歴や飲み合わせを見てもらうことです。一方で、病院の関係者が特定の薬局へ誘導して送ることは認めていません。薬局は自分で選んでかまいません。
平成10年12月25日の事務連絡には、別の場面が書かれています。寝たきりや歩行が難しい人、老人で一人暮らし、または看護者が開局時間中に来訪できない場合、重くてかさばる薬(透析液など)、遠隔診療による処方です。この場面では、薬剤師が自宅で原本を受け取り、先に届いた内容と照らし合わせます。
スマホの写真は、どう考えるか
ここで確かめた厚生労働省の文書は、ファクシミリ(ファクス)について書いたものです。スマホで撮った写真を受け付けるかどうかは、これらの文書には書かれていませんでした。受付方法は薬局ごとの運用なので、電話や薬局のアプリで先に聞くのが近道です。
断られたときは、何時ごろ行けば待たずに受け取れるかを聞くと、時間の見当がつきます。
関連ページ
この話をnoteで読む処方箋をもらったあと、スマホで撮った写真を薬局に先に送っても、いいですか? 第262問このページの出どころ
- 厚生省「処方せん受入れ準備体制の整備のためのファクシミリの利用について」(平成元年11月15日)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb0273&dataType=1&pageNo=1(2026年10月23日確認) - 厚生省「ファクシミリを利用した処方せん受入体制と患家での薬剤の受渡しについて」(平成10年12月25日事務連絡)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb0466&dataType=1&pageNo=1(2026年10月23日確認) - 厚生労働省保険局医療課医療指導監査室「保険調剤の理解のために」(平成30年度)
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/dl/shidou_kansa_03.pdf(2026年10月23日確認)
このページの作成日:2026年10月23日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。
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