対象の印がついた市販薬だけで数える特例では、1年の購入額から12,000円を引いた額が控除になり、上限は88,000円です(国税庁タックスアンサー No.1129、令和8年4月1日現在)。
いつもの医療費控除は、風邪薬など治療のための市販薬も病院・薬局の支払いと合わせて数え、10万円(総所得金額等が200万円未満なら、その5%)を超えた分が対象で、上限は200万円。同じ年はどちらか一方しか選べません(No.1120・No.1122・No.1129)。
手元にある市販薬のレシートを1枚出し、品名の横に対象を示す印があるかだけを見る。
『この市販薬は税制の対象ですか。レシートに印が付きますか。』
ドラッグストアのレジで、会計の前に1回聞けば足ります。
市販薬のレシート、2つの数え方の違い
| 比べるところ | いつもの医療費控除 | 市販薬だけで数える特例 |
|---|---|---|
| 数える市販薬 | 治療のために買ったもの。印の有無は問わない | 対象として決められた成分の市販薬だけ |
| 控除になる額 | (医療費-保険などで補てんされた分)-10万円。総所得金額等が200万円未満なら10万円の代わりにその5%。上限200万円 | (対象の市販薬の購入額-補てんされた分)-12,000円。上限88,000円 |
| 病院・薬局の窓口で払った分 | 合わせて数える | 数えない |
| 予防・体調づくりの薬(ビタミン剤など) | 入らない | 対象の印が無ければ入らない |
| その年に必要な取り組み | なし | 申告する本人が、その年に健康診査・予防接種・勤務先の定期健診・がん検診など、決められた取り組みをしていること |
| 同じ年に両方 | 使えない。どちらか一方を選び、申告後に入れ替えることもできない | |
国税庁タックスアンサー No.1120・No.1122・No.1129(令和8年4月1日現在法令等)をもとに整理。
どちらが大きくなるかは、病院にかかった額しだい
いつもの医療費控除は、家族の通院費や処方薬の支払いもまとめて足すため、入院や通院が多かった年ほど数字が積み上がります。特例のほうは市販薬の印つきレシートだけが材料なので、病院にほとんど行かず、ドラッグストアで薬を買うことが多かった年に向いています。
年の途中では決めなくてよく、翌年の申告の前に、2つの合計をそれぞれ出して並べれば足ります。
選ぶときに気をつける3つの点
1つ目は、一度どちらかで申告したあとは、更正の請求(申告のやり直し)で反対側に乗り換えられないことです。2つ目は、特例を選ぶなら、その年に健診などを受けたことを示せるようにしておくことです。3つ目は、印の無いレシートでも、治療のための薬なら、いつもの医療費控除の材料として残しておけることです。どちらが自分に合うかの判断は、ここでは書けません。迷うときは税務署の電話相談で確かめてください。
関連ページ
この話をnoteで読む市販薬をよく買うのに、申告と関係があるとは思っていませんでした。使えるものですか? 第113問このページの出どころ
- 国税庁 タックスアンサー No.1122「医療費控除の対象となる医療費」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1122.htm(2026年10月14日確認) - 国税庁 タックスアンサー No.1129「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1129.htm(2026年10月14日確認) - 国税庁 タックスアンサー No.1120「医療費を支払ったとき(医療費控除)」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm(2026年10月14日確認)
このページの作成日:2026年10月14日(制度や数字が新しくなったら、作り直します)
このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省などが公開している資料を調べて並べたものです。本ページの内容は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療方針や税務・手続きの個別の判断を示すものではありません。運営者は医師・薬剤師・税理士ではありません。制度や金額は改定されることがあります。最新の情報は公式資料でご確認のうえ、個別のご相談は医師・薬剤師、加入している健康保険の窓口、市区町村、税務署などにお願いします。
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