このページが答える問い:夜や土曜の午後、日曜に薬局で薬を受け取ると、会計が少し変わることがあるのはなぜ?

同じ薬を、同じ薬局でもらっているのに、仕事帰りに寄った日だけ会計が少し違う。そう感じたことがある人は少なくないと思います。

これは、薬局が間違えたのでも、薬の値段が変わったのでもありません。受け取った「時間」と、その薬局が表示している「開局時間」との関係で、会計に足されるものが決まる仕組みがあるからです。

結論:分かれ目は「時計」ではなく「その薬局の開局時間」

夜に受け取ったときの扱いは、大きく3つに分かれます。どれになるかは、何時かだけでなく、その薬局が「開いています」と表示している時間の内か外かで変わります。

① 開いている時間内。でも夜・土曜の午後・休日

夜(午後7時〜翌朝8時)、土曜の午後1時以降、休日に、その薬局がふだんから開けている時間に受け取ったとき。「夜間・休日等加算」が、処方箋の受付1回ごとに足されることがあります。

② 閉まっている時間に、急ぎで開けてもらった

表示している開局時間の外に、急いで薬が必要で調剤してもらったとき。「時間外加算」「休日加算」「深夜加算(午後10時〜翌朝6時)」のどれかが付くことがあります。①より加わる分が大きくなる仕組みです。

③ 閉まっている時間に、急ぎではないけれど自分の希望でお願いした

2026年6月から、薬局でも「選定療養」という扱いが始まりました。急ぎではない状態で、本人の希望で開局時間の外に受け取る場合、薬局が決めて掲示している「特別の料金」を保険とは別に払う形になります。急ぎかどうかを判断するのは薬局です。

つまり、「夜だから必ず高い」わけではありません。夜遅くまで開けている薬局で、その時間内に受け取るなら①、閉まったあとなら②か③、という順番で考えると整理しやすくなります。

どのくらい変わるのか(2026年10月時点の告示で確認)

数字は改定で変わるので、ここでは「桁の感覚」として置いておきます。

  • ①夜間・休日等加算:処方箋の受付1回につき40点(=400円分)。窓口で払うのはこのうち自己負担の割合の分なので、3割負担なら120円、1割負担なら40円ほどです。
  • ②時間外・休日・深夜加算:決められた基礎の点数に対して、時間外は100%、休日は140%、深夜は200%を上乗せする形です。基礎になる点数は処方の中身で変わるため、ここでは金額にしません。
  • ③選定療養の特別の料金:金額は薬局ごとに決めて、薬局内に掲示することになっています。全国一律の金額はありません。

※ 令和8年厚生労働省告示第69号(調剤報酬点数表・区分01の注4・注5)と、令和8年厚生労働省告示第116号(選定療養)を、2026年10月8日に本文で確かめた内容です。休日に年末年始(12月29日〜1月3日)が含まれるかは、薬局の通知の本文で〔要確認〕です。

なぜこんな仕組みがあるのか

夜や休日も薬を出せるようにするには、その時間に薬剤師がいて、薬がそろっている体制が要ります。その体制の分を、受け取った人の会計に少しずつ乗せる、という考え方です。医療機関(病院・診療所)の側にも、時間外・休日・深夜の加算や、急ぎでない時間外受診の選定療養という、よく似た仕組みがあります。

だから、夜に受け取ったこと自体は悪いことでも、避けなければいけないことでもありません。急ぐ日は、受け取ることが先です。

窓口でそのまま言える一言

「いまの時間は、夜間・休日の扱いになりますか。」

電話で寄る前に聞くなら、「通常の扱いで受け取れるのは、何時までですか。」の一言で足ります。

  • 「なります」と言われたら:急がない薬のときは、次から寄る時間を決める材料になります。
  • 「なりません」と言われたら:それで終わりです。何時から変わるかだけ聞いておくと、予定が組めます。

どこで確かめられるか

  • その薬局の開局時間:薬局の入口や店内の掲示、薬局のサイト。都道府県の薬局機能情報(医療情報ネット「ナビイ」)でも開局時間が見られます。
  • 受け取った日の扱い:調剤明細書に、加算の名前が書かれています。
  • ③の特別の料金:その薬局の店内掲示(とサイト)。

今日できる、ひとつのこと

いつも行く薬局の「開局時間」を、次に寄ったとき入口の掲示で1回だけ見ておく(スマホで写真に撮っておくと、家族とも共有できます)。

あわせて読む

出典(一次情報・確認日 2026年10月8日)

  • 厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)別表第三 調剤報酬点数表」区分01 薬剤調製料 注4(時間外・休日・深夜加算)・注5(夜間・休日等加算)
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001665294.pdf
  • 厚生労働省「厚生労働大臣の定める評価療養、患者申出療養及び選定療養等の一部を改正する告示(令和8年厚生労働省告示第116号)」第2条第3号(保険医療機関又は保険薬局が表示する診療時間又は開局時間以外の時間における診察等)
    https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/15-1.pdf
  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html

免責:このページは、患者と、患者の家族の立場で、厚生労働省が公表している告示を調べてまとめた一般的な情報です。運営者は医師・薬剤師・税理士ではなく、個別の会計や判断についてはお答えできません。どの扱いになるかは、その薬局の開局時間と状況によって薬局が判断します。点数・金額は改定で変わります(このページは2026年6月1日施行の告示にもとづき、2026年10月8日に確認)。特定の薬局をすすめたり、評価したりするものではありません。実際のことは、担当の薬剤師にご確認ください。