同じ処方箋でも薬局によって値段が違うのはなぜ?_ブログへの想い⑤

同じ病院で処方箋をもらっても、薬局によって薬代が異なる場合がよくあります。その主な理由のひとつが「調剤基本料」の違いです。

病院の敷地内にある薬局(敷地内薬局)は「特別調剤基本料A」が適用され、1回の処方ごとに5点しか算定されません。一方、町中の地域薬局の多くは「調剤基本料1」となり、45点が算定されます。全国の薬局の約7割がこの調剤基本料1を採用していると言われています。

点数の差で見ると、40点(45点−5点)となり、保険適用1点10円、自己負担3割の場合は約120円の価格差が生まれます。同じお薬でも、薬局ごとに負担額がこれだけ異なるのです。

この制度は「街の薬局でしっかり患者に対応できる体制」を国がより高く評価する意図があり、患者さんが相談・説明をしっかり受けられる薬局を選ぶことへのインセンティブとなっています。

一方で「説明も対応も同じなら少しでも安い方がいい」と考える場合は、調剤基本料が低い薬局を選ぶのも合理的です。これからの時代、患者さん自身が知識を持ち、納得した医療サービスを選んでいくことがより重要になっていくでしょう。

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