シリーズ6 第1回:「病院を出たあと、ついそのまま薬局へ行っていない?──“診察後の時間”の使い方を少しだけ見直してみる」 「診察が終わってから家に帰るまで──“病院と薬局のあいだ”で損をしないために」 #161
診察が終わって処方せんを受け取ると、多くの人は何も考えずに、そのまま一番近くの薬局へ向かうのではないでしょうか。
体調が悪いときほど、「早く薬をもらって帰りたい」という気持ちが強くなり、頭の中はほとんど空っぽのまま動いてしまいがちです。
けれど、本当は「診察が終わってから薬局に行くまで」の時間は、患者さんにとってとても大事な“振り返りの時間”になり得ます。
医師の説明で気になったこと、うまく聞き返せなかったこと、生活の中で心配な点などを、ほんの少しだけ整理しておくと、薬局での会話がぐっと意味のあるものになります。
たとえば、処方せんを受け取ったあと、待合室や病院のロビーで1〜2分だけ立ち止まってみるのはどうでしょうか。
そのとき、メモ帳やスマホに次のようなことを書き出しておきます。
• 今日、医師から言われて「よく分からなかったこと」
• 薬を飲むうえで「生活の中で心配なこと」(仕事・運転・家事・育児など)
• 前に飲んだ薬で「気になった副作用」や「続けにくかった理由」
このメモは、診察室で聞き直すためではなく、薬局で薬剤師さんに相談するための材料になります。
診察の場では聞きにくかったことも、「薬を飲む場面」の相談なら、薬局で落ち着いて話しやすいことが多いからです。
「そんなに大げさなことはしたくない」と感じる場合は、たった一つだけでも構いません。
「今日、これだけは薬剤師さんに聞いてみよう」と思うことを、一行だけメモしておく。それだけで、薬局でのやり取りが「ただ薬を受け取る時間」から「不安を一つ減らす時間」に変わります。
次回の第2回では、こうして整理したモヤモヤを、「診察室では聞けなかったけれど、薬局なら聞けること」として、どんなふうに薬剤師さんに投げかければよいかを具体的な言い回しとともに考えていきます。
