シリーズ5 第2回:「家まで来てくれる薬局って本当にあるの?──在宅訪問のイメージをつかむ」 「一人暮らし・高齢期と薬局のつきあい方」 #152
「薬局が家まで来てくれる」と聞くと、少し大げさに聞こえるかもしれません。薬局は「行く場所」というイメージが強く、「本当に薬剤師さんが自宅まで来ることなんてあるの?」と思う方も多いと思います。けれど、実際には、体の状況や生活環境によって、在宅で薬のサポートを受けている方も少しずつ増えています。
在宅訪問をする薬剤師さんは、単に薬を届けるだけではありません。家の中で薬がどこに置かれているか、飲み忘れが起きていないか、飲みにくそうな薬がないかなどを、一緒に確認していきます。必要があれば、お薬カレンダーや一包化(1回分ずつ袋に分けること)などの工夫を提案し、「その人の暮らしの中で、続けやすい飲み方」を一緒に考えます。
「そんなことを頼んでいいのかな?」と感じる方もいるかもしれませんが、在宅訪問は“特別なサービス”というより、「通院や薬の管理が難しくなってきた人のための選択肢」のひとつです。たとえば、次のような場面では、薬局に一度相談してみる価値があります。
- 足腰が弱ってきて、薬局まで行くのがつらくなってきた
- 薬の数が多くて、自分や家族だけでは管理しきれなくなってきた
- 一人暮らしの親が、薬を飲めているかどうか心配になってきた
具体的に相談するときの言い方としては、
「最近、通うのが大変になってきたのですが、家まで来てもらえる制度はありますか?」
「在宅で薬のことを見てもらうサービスがあると聞いたのですが、この薬局では対応していますか?」
といった聞き方が良いかもしれません。すぐに在宅訪問につながらなくても、今後の選択肢や、地域で利用できるサービスを教えてもらえることがあります。
在宅訪問は、すべての人に必要なものではありませんが、「通うのがしんどくなってきた」と感じたときに、無理を続けるかどうかを考え直すきっかけになります。次回の第3回では、在宅訪問とも相性のよい「お薬カレンダー」や「一包化」など、飲み忘れ・飲み間違いを減らすための具体的な工夫と、その頼み方について考えていきます。
