シリーズ4 第3回:「薬代のモヤモヤを一人で抱えない──薬剤師さんへの“上手な相談の仕方”」 「薬の値段・負担感とどう付き合うか」 #143

薬の値段が気になったとき、多くの人は「しょうがない」と自分の中で片づけてしまいがちです。でも、本当は「薬を変えればいい」という単純な話ではなくても、「続けられるように一緒に工夫する」余地がある場合も少なくありません。ここでは、患者さん目線での“現実的な相談の仕方”をいくつか挙げてみます。

たとえば、こんな相談の切り出し方があります。
「飲み続けたい気持ちはあるのですが、家計的に少ししんどくなってきました」
「飲み忘れもあって、薬が少し余りがちです。こういうとき、先生や薬局にどう相談したらいいですか?」

ポイントは、「安くしてほしい」とだけ言うのではなく、「続けたいけれど負担感がある」「飲み方や量に困っている」と、自分の状況を具体的に伝えることです。そうすると薬剤師さんも、「医師にこう相談してみてはどうか」「次回の受診のときに、こう説明すると伝わりやすい」といった、“橋渡し役”として動きやすくなります。

もう一歩踏み込むなら、かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師の仕組みを、ここで少し活用してみるのも一つの方法です。いつも同じ薬局に通っていれば、過去の処方や負担額の変化も含めて、まとめて相談できます。
「ここ数か月で薬の数が増えて、合計の負担も増えました。全体として見て、気をつけたほうがいい点はありますか?」
といった相談は、まさに“かかりつけならでは”の話題です。

薬の値段の問題は、患者さん一人の努力だけではどうにもならない部分もあります。それでも、「何も言えずにモヤモヤする」状態から、「気になったことを、その場で一言だけでも聞いてみる」状態に変わるだけで、見える景色は少し変わります。このシリーズで挙げたような問いかけ方を、次に薬局へ行くときに一つだけでも試してみてもらえたら、薬剤師さんとの距離も、薬の負担感との付き合い方も、少しずつ変わっていくはずです。