調剤基本料の占有率 調剤薬局の収益
令和5年度の「調剤医療費(電算処理分)の動向」データを用いて、調剤基本料が薬局収入全体に占める割合を詳細に分析した結果をご報告します。
試算結果の概要
調剤基本料は薬局収入全体の8.5%を占めています。
詳細な内訳分析
調剤医療費全体の構成(令和5年度)
調剤医療費総額8兆2,678億円の内訳は以下の通りです:
• 調剤基本料:7,024億円(8.50%)
• その他技術料:15,450億円(18.69%)
• 薬剤料:60,041億円(72.62%)
• 特定保険医療材料料:162億円(0.20%)
技術料内での調剤基本料の位置づけ
技術料合計2兆2,474億円の中では、調剤基本料は31.25%を占めており、技術料の中核的な収入源となっています。
処方箋1枚当たりの試算
処方箋1枚当たりでは、調剤医療費9,343円のうち調剤基本料は794円となり、やはり8.5%の割合を示しています。これは全国8億8,489万回の処方箋受付実績に基づく数値です
経年変化の傾向
令和2年度から令和5年度にかけて、調剤基本料の割合は微増傾向を示しています:
• 令和2年度:処方箋1枚当たり727円(7.4%)
• 令和5年度:処方箋1枚当たり794円(8.5%)
約3年間で1.1ポイントの増加となっており、診療報酬改定による点数引き上げの影響が反映されています。