シリーズ6 第3回:「その場しのぎで“はい”と言わないために──飲み方と生活への影響を確認するときのコツ」 「診察が終わってから家に帰るまで──“病院と薬局のあいだ”で損をしないために」 #163
薬局のカウンターで説明を受けているとき、「ここまでで何か質問はありますか?」と聞かれて、とっさに「大丈夫です」と答えてしまったことはないでしょうか
本当は少し気になっていることがあっても、「時間を取らせたら悪いかな」「自分だけが分かっていないのかも」と思うと、ついその場しのぎで“はい”と言って終わらせてしまいがちです。
でも、薬は家に帰ってから毎日飲み続けるものです。
「よく分からないけど、とりあえず飲んでみるか」という気持ちのまま始めると、不安や飲みづらさが積み重なって、いつの間にか自己判断で中断してしまうこともあります。
そうなる前に、「ここだけは聞いておくと損をしない」というポイントを、あらかじめ自分の中に持っておくと役に立ちます。
たとえば、飲み方について確認しておきたいのは、次のような点です。
• 「もし飲み忘れたときは、どうすればいいですか?気づいたときにすぐ飲むのか、次の分からでよいのか教えてください」
• 「この薬は、食前・食後のどちらが大事ですか?多少ずれても大丈夫ですか?」
• 「ほかのサプリや市販薬と一緒に飲んでも問題ないですか?」
生活への影響については、こんな聞き方ができます。
• 「車の運転や仕事(夜勤・力仕事)に影響が出やすい薬ですか?」
• 「お酒はどの程度までなら大丈夫でしょうか?完全にやめたほうがいい薬ですか?」
• 「トイレの回数が増える、眠くなりやすいなど、日常生活で特に気をつけておいたほうがいい点はありますか?」
これらは、すべて専門的な言葉を使わなくても伝えられる質問です。
「この薬の副作用は何ですか?」と構えなくても、「生活のどこに影響しそうか」をたずねるだけで、薬剤師さんの説明の角度がぐっと変わります。
もし、その場で全部を思いつかなくても、「今日は一つだけ聞いてみよう」と決めておくだけで十分です。
一度「聞いてもいいんだ」という感覚をつかむと、次からは自然と質問がしやすくなります。
逆に、何も聞かないまま家に帰り、「こんなはずじゃなかった」と感じるほうが、患者さんにとっては大きな損失です。
次回の第4回では、「薬をもらって終わりにしない──家に帰ってからの“最初の1回目”の過ごし方」として、最初の数日をどう過ごすと不安や失敗を減らせるのかを、一緒に考えていきます。
