シリーズ6 第2回:「診察室では聞けなかったことを、薬局でどう聞いてみるか」 「診察が終わってから家に帰るまで──“病院と薬局のあいだ”で損をしないために」 #162

診察室では、「先生の話についていくので精一杯だった」「次の人が待っていると思うと聞き返しにくかった」ということがよくあります。
そのままモヤモヤを抱えたまま薬局へ行き、何も言えずに薬を受け取って帰ってしまうと、家に帰ってから不安がふくらんでしまいます。

本当は、薬局は「診察で聞けなかったことを、もう一度ゆっくり確認できる場所」でもあります。
薬剤師さんは、薬の飲み方や生活との両立について相談を受ける立場なので、「先生には聞きそびれたのですが…」という前置きから話を切り出しても、まったく失礼にはあたりません。

たとえば、こんな聞き方があります。
• 「先生の説明で、ここだけ少し自信がないので、もう一度かみ砕いて教えてもらえますか?」
• 「この薬を飲むとき、仕事(運転・夜勤・育児)への影響はどのあたりに気をつければいいですか?」
• 「前に似た薬を飲んだとき、少しフラフラしたことがあるのですが、そのことも含めて注意したほうがいい点はありますか?」

ポイントは、「難しい言葉で質問しよう」と頑張らないことです。
「ここが心配」「ここがよく分からない」という、自分の言葉をそのまま出してしまって大丈夫です。
薬剤師さんの側で、必要なら「副作用」「飲み合わせ」などの専門用語に置き換えて整理してくれます。

また、「先生に聞くべきことか、薬剤師さんに聞くべきことか分からない」場合もあります。
そんなときは、素直に「これは先生にもう一度聞いたほうがいいですか?それとも、こちらで教えてもらえることですか?」と尋ねてみて構いません。

薬剤師さんは、「ここまでは薬局で説明できる範囲」「ここから先は主治医の先生に確認したほうがよい範囲」を一緒に整理してくれるはずです。
診察室で質問できなかったからといって、「もう聞くタイミングを逃してしまった」とあきらめる必要はありません。
病院と薬局はバラバラの場所に見えますが、患者さんにとっては一つの“医療体験”の流れです。
薬局での数分の会話を上手に使うことで、その体験を少しだけ自分のものに近づけることができます。

次回の第3回では、「その場しのぎで“はい”と言ってしまわないために、飲み方や生活への影響を確認するときのポイント」を具体的なフレーズと一緒に考えていきます。