国民皆保険とは？歴史とともに振り返る

はじめに
国民皆保険（こくみんかいほけん）は、日本に住むすべての人が何らかの公的医療保険に加入し、病気やけがの際に平等に医療を受けられる制度です。この制度は日本の社会保障の柱であり、世界でも高く評価されています。
国民皆保険の仕組み
• すべての国民が対象
日本では、会社員や公務員、自営業者、無職の人も含め、原則として全員が公的医療保険に加入します。
• 主な公的医療保険の種類
• 健康保険（会社員・公務員など）
• 国民健康保険（自営業者・退職者など）
• 後期高齢者医療制度（75歳以上）
• 保険料と自己負担
保険料は収入などに応じて支払い、医療機関での自己負担は原則1～3割です。
歴史でたどる国民皆保険
制度誕生までの歩み
• 1922年（大正11年）
旧健康保険法が制定され、主に工場労働者などが対象でした。
• 1938年（昭和13年）
旧国民健康保険法が施行され、自営業者や農業従事者などにも対象が広がりましたが、加入は任意で無保険者も多くいました。
• 1958年（昭和33年）
新しい国民健康保険法が制定され、市町村が運営し、加入が義務化されました。
国民皆保険の実現
• 1961年（昭和36年）
すべての国民が何らかの公的医療保険に加入する「国民皆保険体制」が完成し、医療を受ける権利が全国民に保障されました。
その後の主な変遷
• 1973年
70歳以上の医療費が原則無料化（のちに自己負担復活）。
• 1983年～2008年
老人保健法や後期高齢者医療制度の導入、自己負担割合の変化など、時代に合わせて制度が見直されてきました。
• 2018年
国民健康保険の財政運営が市町村から都道府県単位に移行し、持続可能性の強化が図られています。
国民皆保険の特徴と意義
• 誰でも・いつでも医療が受けられる
保険証があれば、全国どこの医療機関でも診療を受けられます。
• 低い自己負担で高度な医療
医療費の大部分を保険がカバーし、先進的な医療も比較的安価に受けられます。
• 相互扶助の精神
みんなで保険料を出し合い、困ったときに支え合う仕組みです。
まとめ
国民皆保険は、戦後の社会復興とともに発展し、今や日本社会の安心と健康を支える不可欠な制度です。高齢化や医療技術の進歩により課題も増えていますが、今後も持続可能な形で守り続けていくことが求められています。
【参考】
• https://kimotsuki-town.jp/soshiki/kenkozoshin/2/1/1773.html
• https://www.med.or.jp/people/info/kaifo/history/
• https://www.city.chuo.yamanashi.jp/soshiki/hoken/kenkouhoken/kenkouhoken/shikumi/8877.html
• https://www.city.kashiwa.lg.jp/hokennenkin/hokennenkin/kokuho/kohoshi/rekishi.html
• https://reaho.net/magazine/hokenkiso/kokuminkaihoken-tokucho/
• https://kotobank.jp/word/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E7%9A%86%E4%BF%9D%E9%99%BA-154940

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