シリーズ8 第1回 「家に来られると断りにくい──訪問サービスの“心理的ハードル”」 「在宅と薬剤師──“家に人を入れる”前にできる準備」 #181

親のこれからを考えると、「そのうち訪問看護やヘルパーさんにお願いすることになるのかな」と想像する場面が増えてきます。頭では「そのほうが安心だ」と分かっていても、心のどこかでモヤモヤが残ることはないでしょうか。
その正体のひとつが、「一度家に入ってもらったら、合わなくても断りにくいのでは」という感覚です。家は、とても個人的な空間です。そこに“仕事として”他人が入ってくるのは、それだけで大きな出来事です。しかも訪問サービスは、週に何度も、場合によっては毎日のように来ます。一度始めると、良くも悪くも生活の一部になっていきます。
だから、「ちょっと違うな」「この人とは合わないかも」と感じても、「今さら代えてくださいなんて言いづらい」「担当の方に悪い気がする」と、ブレーキをかけるのが難しくなりがちです。この“断りにくさ”は、制度の問題というより、人としてごく自然な気持ちです。
だからこそ、「家に人を入れる」前に一度立ち止まって、「誰に・どこまで入ってきてもらうか」を落ち着いて考える時間が大切になります。次回からは、その前段階で使える選択肢のひとつとして、“外側”で相談できる専門職である薬剤師の活かし方も、一緒に整理していきます。